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既存住宅における性能表示項目

4. 配管の清掃や取り替えのしやすさ、更新対策

概要

建物は、構造躯体などの比較的耐用期間が長い部分と、配管や内外装などの比較的耐用期間が短い部分とが組み合わされてできています。

「耐用期間が短い部分」については、「耐用期間が長い部分」のように劣化を軽減する(劣化の進行を遅らせる)ための対策を講じることよりは、日常の点検、補修などの維持管理を容易にするための対策を講じることが、より重要と考えられます。

そこで、ここでは、給排水管、ガス管の日常の維持管理を容易にするための対策の手厚さを優先的に採り上げています。

これは、これらの設備配管が、

  • どの住宅にも一般的に設置されていること
  • 内外装などによって隠されてしまうことが多いこと
  • 漏水などの事故によって居住者や建物への影響が大きくなることがあること

などを勘案したためです。

また、共同住宅等で共用排水管の更新工事を軽減するための対策や、間取り変更などの自由度を判断する情報として躯体の天井高さと、構造上壊すことの難しい壁や柱で住戸内に突出しているものがあるかを表示します。

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性能表示項目の説明

配管には、自分の家だけが使う「専用配管」と他の人と共用する「共用配管」があります。戸建ての場合は、「専用配管」だけですが、マンションなどの共同住宅では、「共用配管」の維持管理も重要なので、次の2つの表示項目が用意されています。

4-1 維持管理対策等級(専用配管)
  • この事項は新築時に建設住宅性能評価を受けていなければ適用されません。
  • 専用部分の給排水管、給湯管及びガス管の維持管理(清掃、点検及び補修)を容易とするため必要な対策の程度を表示します(等級3〜1)。
  • 等級は、特に配慮した措置(等級3)と基本的な措置(等級2)、その他(等級1)の違いを示しています。
  • 「特に配慮した措置」(等級3)とは下記のすべての対策を講じた場合で、「基本的な措置」(等級2)はaとbの対策を講じた場合です。
    • a. 共同住宅等で他の住戸に入らずに専用配管の維持管理を行うための対策(例)他の住戸の専用部分に当該住戸の配管をしないこと
    • b. 躯体を傷めないで点検及び補修を行うための対策(例)配管が貫通部を除き、コンクリートに埋め込まれていないこと
    • c. 躯体も仕上げ材も傷めないで点検、清掃を行うための対策(例)点検等のための開口や掃除口が設けられていること
  • なお、既存住宅の場合、掃除口や点検口などが使用できるものでないと意味がないので、その旨もあわせて確認されます。

4-2 維持管理対策等級(共用配管):共同住宅のみ
  • この事項は新築時に建設住宅性能評価を受けていなければ適用されません。
  • 共用部分の給排水管、給湯管及びガス管の維持管理(清掃、点検及び補修)を容易とするため必要な対策の程度を表示します(等級3〜1)。
  • 等級は、特に配慮した措置(等級3)と基本的な措置(等級2)、その他(等級1)の違いを示しています。
  • 「特に配慮した措置」(等級3)とは下記のすべての対策を講じた場合で、「基本的な措置」(等級2)はaとbの対策を講じた場合です。
    • a. 躯体を傷めないで補修を行うための対策(例)配管が貫通部を除き、コンクリートに埋め込まれていないこと
    • b. 躯体も仕上げ材も傷めないで点検、清掃を行うための対策(例)適切な点検等のための開口や掃除口が設けられていること
    • c. 躯体も仕上げ材も傷めないで補修を行うための対策(例)適切な補修のための開口や人通孔が設けられていること
    • d. 専用住戸内に立ち入らずに点検、清掃及び補修を行うための対策(例)共用配管が共用部分、建物外周部、バルコニーなどに設置されていること
  • なお、既存住宅の場合、掃除口や開口などが使用できるものでないと意味がないので、その旨もあわせて確認されます。

一般に共同住宅の共用排水管は、建築後20〜30年経過すると劣化による寿命を迎え、新しい排水管へと更新する必要が生じる場合があります。しかし、共用排水管の設置方法等によっては住戸専用部に立ち入り、 仕上げ材等の除去が必要となったり、台所や便所等の排水設備が長期間使用できなくなったりする可能性があります。ここでは、そのようなことが極力発生しないような更新工事の軽減のための措置に関する表示事項が用意されています。

4-3 更新対策(共用排水管):共同住宅のみ
  • 共同住宅の共用排水管の更新工事を軽減するため必要な対策の程度を表示します(等級3〜1)。
  • 等級は、特に配慮した措置(等級3)と基本的な措置(等級2)、その他(等級1)の違いを示しています。
  • 「特に配慮した措置」(等級3)とは下記のすべての対策を講じた場合で、「基本的な措置」(等級2)はaとbの対策を講じた場合です。
    • a.躯体を傷めないで排水管の更新を行うことができる
      例)共用排水管が貫通部を除き、コンクリートに埋め込まれていないこと
    • b.専用住戸内に立ち入らずに排水管の更新を行うことができる
      例)共用排水管が共用部分、建物外周部、バルコニーなどに設置されていること
    • c.共用排水管の更新時における、はつり工事や切断工事を軽減することができる
      例)分解可能な排水管の使用や新しい排水管の設置スペースをあらかじめ設けておくなど
  • 等級による表示以外にも、共用排水管の更新工事において重要となる共用排水立管が、住棟のどの部分に設置されているかを、以下のいずれかで表示します。
    • 共用廊下に面する共用部分
    • 外壁面、吹き抜け等の住戸外周部
    • バルコニー
    • 住戸専用部
    • その他

建物の長期の耐用性を確保するためには、住戸専用部の経年劣化や陳腐化等への対応として間取り変更も含めた更新対策も重要となってきます。ここでは、間取り変更などの自由度を判断する際、重要になると考えられる事項に関する表示事項が用意されています。

4-4 更新対策(住戸専用部):共同住宅、長屋のみ
  • 間取り変更などの自由度を高めるために重要な、躯体天井高さを表示します。
  • 躯体天井高さが複数ある場合は、最も低い部分の躯体天井高さを併せて表示するとともに、その部分が以下のいずれかについても表示します。
    • はり
    • 傾斜天井
    • その他
  • また、部屋の中に邪魔な壁があるからといっても、建物の構造上重要な部分かもしれないので安易に壊すことはできない場合があります。そのような壊すことのむずかしい壁や柱で、住戸専用部の中に突出したものがあるかどうかについても表示します。
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