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既存住宅における性能表示項目

2. 火災に対する安全性

概要

「火災時の安全」と一言で言っても、多様な意味が含まれます。そこで、この基準では、住宅内や近隣の住宅などで火災が発生した際に、

  • 人命や身体が守られること
  • 財産が守られること

という2つの大きな目標で捉えることにしています。

上述した2つの目標を達成するための対策としては、それぞれ、次のものが考えられます。

  • 人命や身体が守られること
    • 出火を防止すること
    • 安全に避難や脱出ができるようにすること
  • 財産が守られること
    • 出火を防止すること
    • 外壁、床、屋根などが火に強いこと

このうち、「出火を防止する」ための対策は、火災時の安全対策の基礎となるものですが、居住者の日常の注意が大きく影響するため、住宅の性能という捉え方をすることが難しい面があり、この基準では採り上げていません。

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性能表示項目の説明

自ら居住する住戸(自住戸)内で火災が発生した時の避難を容易にするための対策として、ここでは、早く火災を察知して迅速に避難を開始するために重要な「感知警報装置の設置」を採り上げています。

共同住宅等で、同一階や直下の階の他の住戸(他住戸)内で火災が発生した時に、通常の歩行経路を用いて行う避難を容易にするための対策として、ここでは、早く火災を覚知して迅速に避難を開始するために重要な「感知警報装置の設置」と、避難経路となる共用廊下が火や煙により避難が困難とならないための対策を採り上げています。

既存住宅の場合、当該感知警報装置や排煙設備が経年的な劣化をしていない、すなわち、当該装置や設備が適切に作動するものであることもあわせて確認されます。

2-1 感知警報装置設置等級(自住戸火災時)
  • この事項は新築時に建設住宅性能評価を受けていなくても適用可能です。
  • 評価対象住戸で発生した火災の早期の知覚のしやすさを表示します(等級4〜1)。
  • 等級は、感知器と警報装置の設置状況を示しています。
  • 等級1は、消防法で定めるレベルです。
2-2 感知警報装置設置等級(他住戸火災時):共同住宅のみ
  • この事項は新築時に建設住宅性能評価を受けていなくても適用可能です。
  • 評価対象住戸の同一階及び直下の階にある他住戸等で発生した火災の早期の知覚のしやすさを表示します(等級4〜1)。
  • 等級は、感知器と警報装置の設置状況や自動化の程度を示しています。
2-3 避難安全対策(他住戸火災時・共用廊下):共同住宅のみ
  • この事項は新築時に建設住宅性能評価を受けていなくても適用可能です。
  • 評価対象住戸の同一階及び直下の階にある他住戸等における火災発生時の避難を容易とするために廊下に講じられた対策を表示します。
  • 対策としては、
    • 共同廊下に漏れだした煙を外部に排出する形式
    • 避難しやすい共用廊下の平面形状
      • 下図1:通常の歩行経路による2以上の方向のへの避難が可能
      • 下図2:地上などの安全な場所に通じる階段(直通階段)との間に他住戸がない
      • 下図3:その他
    が採り上げられています。

  • 火災が発生している住戸の前を通過する必要が生じる平面形状(上図・)の場合は、共用廊下と各住戸を隔てている壁に設置されているドアや窓などの開口部の火炎を遮る時間の長さを等級で示します。

    耐火等級(避難経路の隔壁の開口部)
    • 等級は、相当する耐火時間により定まります。最大等級は等級3で、60分相当以上となっています。
2-4 脱出対策(火災時)
  • この事項は新築時に建設住宅性能評価を受けていなくても適用可能です。
  • 通常の歩行経路が使用できない場合の緊急的な脱出のための対策を表示します。
  • 対策としては、
    • 直通階段に直設通じるバルコニー(下図1)
    • 隣戸に通じるバルコニー(下図2)
    • 避難器具(下図3)
    • その他
    が採り上げられています。
    なお、既存住宅の場合、これらの脱出対策が使用できるものであるべきことはいうまでもなく、その旨も確認されます。

次の3項目は、いずれも延焼に対する強さを評価するための項目です。

これらのうち、2−5と2−6は隣の敷地の建物などで火災が発生した場合に、自らの住宅の外壁などがどの程度火に対して強いかを、2−7は共同住宅等で隣の住戸や下の階の住戸で火災が発生した場合などに、自らの住戸との界壁や界床がどの程度火に対して強いかを、等級により表すものです。

なお、既存住宅の場合、これらの部分が経年的な劣化をしていないこと、すなわち、明らかに耐火性能に影響を及ぼすような劣化事象等が認められないこともあわせて確認されます。

2-5 耐火等級(延焼のおそれのある部分<開口部>):下図1
2-6 耐火等級(延焼のおそれのある部分<開口部以外>):下図2
2-7 耐火等級(界壁及び界床):共同住宅のみ、下図3
  • いずれの項目も、新築時に建設住宅性能評価を受けていなければ適用されません。
  • いずれの場合も、対象部分の火災による火炎を遮る時間(耐火時間)の長さを表示します。
  • 等級は、相当する耐火時間により定まります。最大等級の場合は、いずれも、60分相当以上となっています(2-5は等級3〜1、2-6、2-7は等級4〜1)。

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