HOME > 住宅性能表示制度について > 既存住宅の場合 > 既存住宅における性能表示項目の解説 > 防犯対策

既存住宅における性能表示項目

9. 防犯対策

概要

近年、住宅への侵入窃盗件数が増加し、手口も巧妙化するなど社会的に深刻な状況になってきており、防犯対策への意識が高まっています。

防犯に配慮した住宅の計画を行う際の基本原則としては、主に以下のような点があげられます。
1)周囲からの見通しを確保する(監視性の確保)
2)居住者の帰属意識の向上、コミュニティ形成の促進を図る(領域性の強化)
3)犯罪企図者の動きを限定し、接近を妨げる(接近の制御)
4)部材や設備を破壊されにくいものとする(被害対象の強化・回避)

ここでは、上記のうち被害対象の強化として、

  • 開口部の侵入防止対策

について、どの程度の配慮がなされているかを評価します。

ただし、敷地周辺の状況、侵入に用いる工具の性能、犯人の熟練度や人数などの様々な要因よって、この基準で想定していた侵入を防ぐことのできる抵抗時間が、基準に満たない場合もあり得ることに留意する必要があります。

このページのTOPへ

性能表示項目の説明

項目は、次のひとつです。

10-1 開口部の侵入防止対策
  • 住宅の開口部を外部からの接近のしやすさ(開口部の存する階、開口部の種類)に応じてグループ化し、その上で各グループに属する全ての開口部について、防犯建物部品を使用しているか否かを階ごとに表示します。

  • 防犯建物部品とは、防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議(官民合同会議)の目録掲載品等をいいます。
  • この基準では、開口部の種類ごとに、それぞれの開口部を構成する以下の部分に防犯性能が求められます。
    開口部の種類 侵入防止性能が求められる部分
    開閉機構を有する開口部のうち、住戸の出入口として使用される開口部 玄関ドア、勝手口 戸(侵入可能な規模の大きさのガラスがある場合は、そのガラス部分についても)、錠
    開閉機構を有する開口部のうち、住戸の出入口として使用されない開口部 引き違い窓 サッシ枠(2以上のクレセント等が装着されているものに限る。)、ガラス
    開閉機構を有しない開口部 FIX窓 ガラス
  • 評価の対象となる侵入可能な規模の大きさの開口部とは、住宅の内部に通じる開口部のうち、以下の大きさのブロックのいずれかが通過できる開口部です。
    • 400㎜×250㎜の長方形
    • 400㎜×300㎜の楕円形
    • 直径が350㎜の円
  • どの範囲の開口部までを防犯建物部品とするかは、個々の敷地の状況等によりご判断下さい。

戻る インデックスページへ

このページのTOPへ