5. 省エネルギー対策
概要
住宅室内で冬期に暖かく夏期に涼しく過ごしたいとするのは自然な要求ですが、そのためには室内の温度を適切に制御することが重要な課題となります。
このとき、できる限りエネルギーの使用量を削減しつつ暖冷房を行うために、住宅の構造躯体の断熱措置などに十分な工夫を講じることが必要です。
なお、石油などの化石燃料により生み出されるエネルギーの使用を抑制することは、地球規模での環境問題としてきわめて重要な温室効果ガスの発生抑制を図る観点からも、必要な措置と考えられます。
性能表示項目の説明
住宅室内の温度を適切に制御するための方法にはさまざまな方法が考えられますが、ここでは一般的な方法である暖冷房を想定し、構造躯体の断熱化等によって使用するエネルギーがどれだけ削減できるかを考慮しています。
- 5-1 温熱環境(省エネルギー対策等級)
-
- 暖房器具に使用するエネルギーの削減のための断熱化等による対策の程度を表示します(等級5~1)。
- 等級は、下記のように、省エネルギー基準に基づいて判断します。
- 等級5:ZEH強化外皮基準に適合する程度のエネルギー削減が得られる対策を講じた住宅
- 等級4:平成28 年に制定された基準(通称「28年基準」)に適合する程度のエネルギー削減が得られる対策を講じた住宅
- 等級3:平成4年に制定された基準(通称「4年基準」)に適合する程度のエネルギー削減を得られる対策を講じた住宅
- 等級2:昭和55 年に制定された基準(通称「55年基準」)に適合する程度のエネルギー削減を得られる対策を講じた住宅
- 等級1:その他
- また既存住宅の場合、断熱等の性能に大きく影響すると見込まれる劣化事象等が認められないことを確認します 。
- 5-2 エネルギー消費量
-
- 住宅で使用する電気、灯油、都市ガスなど(二次エネルギー)を石油、石炭、天然ガスなど(一次エネルギー)に換算してどれくらい消費したかを表すものです。(等級6,5,4,3,1)
- 等級は下記のように省エネルギー基準に基づいて判断します。
- 等級6:一次エネルギー消費量の著しい削減のための対策が講じられている。
- 等級5:一次エネルギー消費量のより大きな削減のための対策が講じられている。
- 等級4:一次エネルギー消費量の大きな削減のための対策が講じられている。
- 等級3:一次エネルギー消費量の一定程度の削減のための対策が講じられていること。
- 等級1:その他
- また既存住宅の場合、断熱等の性能に大きく影響すると見込まれる劣化事象等が認められないこと及び設備機器が動作することを確認します 。
ただし、南北に長い日本では、地域によって気象条件が異なるため、下記の8地域に分けて表示します。
地域の区分 | 該当地域 |
---|---|
1 | 北海道等 |
2 | |
3 | 北東北等 |
4 | 東北、北関東等 |
5 | 関東、東海、近畿、中国、四国、北九州等 |
6 | |
7 | 南九州等 |
8 | 沖縄等 |
![]() |
![]() |
![]() |